第3話

さあ 朝だ!


フェリーは 
9時に出るという。

青森行きと 下北半島は 大間町という場所へ行く2つの便があるが低予算で 本州へと渡れるので 大間行きを選んでみた。

僕はいつでも貧乏だった
(悲)


出航の時刻までに 洗面と 朝食を済ませる

食堂は 某場所を探しだして利用した。
(一応 どこの食堂か特定されないように お茶を濁しておこう・・・)

今朝のメニューは 
うどん

函館らしく 
「 いかさし定食 」なんてのも食堂にはあったんだけど 別段珍しくもないのでやめた

うどんは 
結構美味かった

きっと 厨房の中を ぶんぶん 飛びまわっていた

ハエの 大群が ほどなく エキスとして ダシになっているに違いない

あまり衛生的と言える食堂ではなかった



衛生面に一生懸命気をつけていても 
O−157 になるのに ここの食堂から O−157が検出されていないのには誠に驚かされる。

感染とは 実に 微妙なメカニズムであることを教えられた

ちっ ちっ ちっ ぷーん♪

さて 出航の時刻がきた



愛車をフェリー にのせて
(愛車フェラーリをのせて だったら良いのに・・・)

自分は2等船室へと入る

2等船室なんて言うと聞こえが良いが単に船底の部屋であり

沈没するときに真っ先に
死ぬ部屋です

こんな部屋でも
映画『タイタニック』の主人公ジャックと同じタイプの船室だぞとか紹介すると格好良く聞こえることだろう

物は言いようでどうにでもなるもんだ



自分の荷物を部屋へと置き、やることもないので 船の中を ぶらぶらと歩く。

てくてく。。。。 てくてく・・・。


特に変わった物はない


デッキへと 出て見よう

僕は狭い鉄製階段を上がった。


天気は上々!

青空が広がっているのだ


僕は船室へと戻り 葉書とペンをとりだした

先ほどの デッキへと出て、ぽかぽかとして陽射しの中で残してきた彼女へ手紙でも書こうかなと思ったからだ。
(ちなみに 彼女とはあまり 上手くいっていない・・・・)

 ってゆうか 後に札幌へ戻ったときには 捨てられてまひた : 号泣 )

それでも ぼくは手紙をかいた

『 どうか旅の途中で 僕のことを 見捨てないでね 』という自衛策も兼ねた狙いを込めて手紙を書き終える



手紙を書いている最中に 船は定刻どおり出航。

ぼぉ〜〜〜♪(霧笛の音です)

ゆっくりと船は岸壁を離れ、
少しづつ 少しづつ 北海道が離れてゆく。。。


こんなとき 僕はいつも 同じことを考える
「 あぁ 本当に出発してしまったんだな・・・ 」ってね


そして 同時に
「 今回も もう引き返せない 行くしかないんだ !! 」ってね


心が引き締まるのを感じるよ

離れてゆく 函館の岸壁をぼんやりと 眺める

船の上では錆びついたスピーカーから 流行りの音楽が 流れてくる。

僕はぼんやりと船の向かう先を眺め続けていた。

スピーカーの音楽をさえぎり霧笛が鳴る・・・。

残る者、行く者・・・両者の為に霧笛は強く悲しく鳴いていた・・・。



続 く




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