第14話
さて、時は流れてフェリー出航の時刻が近くなってきた。
いよいよ屋久島をはなれることに・・・。
コバルトブルーの海に囲まれた屋久島は人類が計り知れない神秘とパワーを持っている。
屋久島の森に1歩足を踏み入れたら、きっと誰しもがそんな思いを抱くに違いない。
地球の太古の遺産に守られたミステリアスな一面をもつ自然に触れてしまえば僕達が遠い昔に忘れてしまったものを呼覚ましてくれる。
リゾートアイランドでは決して味わうことの出来ない本物の自然がまっていてくれる。
それが僕にとっての『 屋久島 』。
フェリー乗船の時刻となった。
僕は一人、屋久島は宮之浦港に待つ鹿児島行きのフェリーのタラップを ゆっくりとした足取りで登って行く・・・。
肩に食いこむ荷物の重さも、
照りつける暑い陽射しも、
その全てを思い出に変えてゆくように、
僕は ゆっくりと ゆっくりと タラップを上がった。
つづく
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