第15話

鹿児島カムバック便の船『 屋久島2 』号は予想通り揺れる事もなく航海を続け 夕刻には鹿児島湾入りした。

鹿児島湾へ入るときには 九州の最南端である

「 佐多岬 」が見える

前回の旅日記では ここが
最終目的地でした。


鹿児島港は 世界大戦中には 軍港として利用され今も海上自衛隊の使用港であるために途中、僕の乗るフェリーの横を
潜水艦が伴走してゆく様を見る事が出来たよ。


         


僕の生まれは
航空自衛隊と 陸上自衛隊の駐屯地がある千歳

ジェット戦闘機が ジェットエンジンをうならせながら 飛ぶ様や 戦車が キャタピラをきしませて走る姿を見る機会はあった。

だけど、潜水艦を真近に見るのは生まれて初めてで、
ちょっと感動

紡錘形の黒塗りされた潜水艦は独特の雰囲気を持ち、その全容のほとんどを海面の下に隠しているにも関わらず その姿は見ている僕の心を魅了した。


一旦海面下へ 潜ってしまえばすぐそばを航行していてもなかなか気づくものではないだろう。

潜水艦はいってみれば 
現代の忍者だな と思ったよ。


余談になるけど 以前僕の知り合いの自衛官がこう話していました。

「日本は専守防衛の国。

だから 海上自衛隊は 世界最新鋭の戦艦を建造する技術はもっているものの

自衛用兵器を持つことは許されても、戦略兵器(相手に攻め入る為の兵器)の建造は禁じられている。

だけども潜水艦についての規定は しっかりした規制が無いために核兵器の搭載こそしていないが、世界最新鋭の潜水艦をもつことが可能。

実際、日本近海での有事の際を想定して行われる日米合同の訓練 通称「 リムパック 」においては海上自衛隊の操船技術や性能は、毎回米軍のそれを上回る優秀な成績を納めている。

その大きな要因として 日本の保有する潜水艦の功績が大きいそうです。

日本の軍事力は 本来、
戦艦大和を代表とする 海軍国として組みたてられていた。

この体質は自衛隊と名称の変わった現代であっても受け継がれており自衛官募集に集まる若者の中より優秀な人材は海・空・陸 の順に選抜試験は難易度が高くなり知らず知らず 海上自衛隊は エリート集団となってゆく 」



と話してくれました。

僕がもしも 自衛官になることがあったら海上自衛隊へ入隊できたかな?

そして 今目の前にいる 潜水艦に乗船できただろうか・・・・。

僕なら乗れたな・・・

根拠の無い自信に酔う僕・・・

むふふ

その後 潜水艦は 遠ざかり小さな点になってしまった。

代わりに鹿児島港が大きくなる。

    

まもなくフェリーは 鹿児島港へと接岸。

僕は久しぶりの本土、鹿児島の地に降り立った。


続 く




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