第44話
空港ターミナルへ入った僕は周囲を見渡した。
ターミナルの中に広がるロビーには 僕と同じようにこれから離島へと渡ろうとしている人達や、これを見送る人達で賑わっている。
こんな日本の南の外れにある島々へ、どうしてこんなに沢山の人達が集まってくるんだろう?
そんな不思議にさいなまれる程に空港ロビーは混雑していたんだ。
まあ 活気があるのは良いことだし深く考えるのはよそう。
僕は石垣島行きの航空券を手に入れる為に航空券予約販売の窓口を探した
窓口は入り口を入ったむかって正面右側にあった。
そしてどこの空港内のどこの予約販売窓口も共通したように
綺麗で頭の良さそうな知的美人的女性が座っている。
僕はどんなチケットを購入するときも、以前琉球海運のフェリーチケットを手に入れた時同様に必ずギャグを飛ばすことに決めている。
今回のジャパントランスオーシャン航空予約販売カウンターとて例外では無いのだ。
問題はギャグがうけるかどうかだけ・・・。
(ちょっぴり不安だ・・・)
以前の琉球海運のチケット窓口では受付嬢に冷たくあしらわれたという苦い想い出がある・・・。
今回はどうかなぁ・・・。
カウンターへと近付き、僕は俳優の柴田恭平さんばりの口調と態度でこう言った。
『 南の楽園!
石垣島行きのドリームチケットを
一枚いただきたいのだが!! 』
カウンターの女性は笑っている!!
( やりー!! )
しかも嬉しいことに
『 石垣島行きの
夢にまで見たドリームチケットが
御1名様分でよろしいですか?
うふふふ・・・ 』と乗りも良い。
琉球海運の時に受けた対応とは随分違うなぁ・・・。
流石はジャパントランスオーシャン航空と誉めておこう。
↑天晴れなり!!
僕は手にしたばかりの航空券をじっと見つめる・・・。
本島に石垣行きって書いてるよぉ!!(全て予定外っす)
この魔法のチケットを手にしたおかげで
僕は札幌から4000kmはゆうに離れた遠い島へ行くことになるのさ。
「 思えば遠くへ来たもんだ 」
気分は武田鉄也です(笑)
つづく
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